【第8回】「頑張る」「意識する」「気を付ける」は要注意!

ミーティングやレビューで指摘やアドバイスを受けた際、とっさに「頑張ります」「気を付けます」「ちゃんと意識します」といった返事をしていませんか?
実は、こうしたフレーズは具体的なアクションが見えないため、「要注意」とされがちです。
特に、成果重視のマネージャー層や経営層は、中身のない表面的な応対に対しては「いい加減だ」と嫌悪感を示すことも多いです。
ということで今回は、なぜこれらの表現が危険なのか、そしてどう改善すべきなのかを考えていきましょう。
1.なぜ「頑張る」「意識する」「気を付ける」が要注意なのか
- 理由1:具体的なアクションが見えないし、伝わらない
何をどう変えるのか実際のところわかっていないので、同じミスが繰り返される
人間、わかっていないものはできません。
つまり、いくら頑張っても・意識しても・気を付けても、具体的な行動は変わらないので、同じようなミスやトラブルが繰り返されることになります。
相手にも伝わらないし、変わらなかった時にさらに怒られる
相手は指摘やアドバイスをした後に、「どの業務をどう改善するのか?」「具体的にどんな行動を増やす・減らすのか?」といった変化を期待しています。
にもかかわらず、その後変化がない、要するに改善が見られなかった時に、より強い指摘につながる可能性があります。 - 理由2:経営層・マネージャー層ほど、この空返事を嫌う
成果重視の立場からすると、「ダメな回答の典型」
具体性に乏しい回答、精神論・根性論は「この人は本気で考えるつもりがないな」と受け取られがちです。
このような立場の方々は決断・見切りも早いので、早々に評価が下がる・距離を置かれることにつながります。
成果へのこだわりを感じられない
「頑張ります」という言葉だけでは、どの業務に注力するのか・どこまで何をするのかが不透明です。
結果、マネジメント側からすれば、「どうせ何も変わらないだろうな」と思ってしまいます(口に出すかは別として)
2.具体的なアクションを提示することが大切
アクションの提示については、多少的外れでもOKです。
- 理由1:行動が可視化されるので、修正が可能
例えば、メールの返信が遅い・漏れがある、という指摘に対して、「毎朝10分早く来て、メールを整理します」という改善案を出したとします。
これが実際に相手にとって本質を捉えたものかは状況次第ですが、少なくとも「具体的に何かを変えようとする姿勢」は伝わります。
そして、相手にとっても、「そこを変えるより、この部分を先にやって欲しいない」と、建設的にフィードバックできるので、確実に一歩前に進めます。 - 理由2:「何も出てこない」よりは、はるかにマシ
「頑張ります」などと言った後に最も評価を下げる行動は、「何も出てこない」です。
相手にとっては、何をどう評価すればいいかわからないを通り越して、無視されたことの怒り・呆れにまでつながります。
アクションの提示に不慣れな方は、そもそも「どういう型で考えればいいのか?」から悩んでいるように思えます。
そのため、まずは以下のフレームワークで考えていくところから始めましょう。
- 何を: 具体的な行動・業務内容を明確にする
- いつ: 時間帯、頻度、期日などを設定する
- どうやって: 方法論や手順を考える
- 誰と: 必要があれば協力者や担当者も明記
例えば、「定例会議のアジェンダを○月○日の○時までに作成して、○○さんに10分程度で確認して欲しい旨を依頼する」といった形で書き出せば、十分具体的なアクションになります。
慣れるまでは適切な内容にならないかもしれませんが、まずは型に沿ってやっていきましょう。
その内慣れて、自然と中身もついてくるはずです。
3. とは言え、「的外れ」にならないための筋も押さえる
まずは、相手が本当に求めているゴール(どういう状態を求めているのか)を確認しましょう。
- 指摘やアドバイスの背景には、必ずチームやクライアントが求める成果があるので、その場で自分の認識があっているかを確認しましょう
- わからなければ、「今回いただいたご指摘について、具体的にどの点が悪かった・本来こうすべきだ、の理解が追いついていないです。すみませんが、改めて教えていただけませんか?」と、素直にヒアリングしましょう
また、小さくても「本質に迫る要素」を盛り込むことで、「ちゃんと主旨が理解できているね」と評価してもらえます。
例えば、「毎日○件の問合せが埋もれて回答できていない」であれば、「回答時間を確保する」といった表面の対応だけでなく、「複数人で問合せの対応状況を共有できる仕組みを作ろう」など、「なぜ起きたのか?」を掘り下げて見えてくる改善策に取り組むことです。
更に、やりっぱなしで終わりではなく、「○日前からこういう対策に取り組んでいて、今はこういう改善が見えています。なので、継続していきます」といった、主体的な振り返りと状況報告があると、さらに信頼度が高まります。
5.まとめ
- 「頑張る」「意識する」「気を付ける」は要注意
これらのフレーズは、何も行動が変わらないまま終わる可能性が高い“空返事”に陥りがち。 - 具体的なアクションこそが評価される
多少的外れでも、きちんと「行動」を提示すれば相手も修正提案をしやすく、前に進める。 - 的外れを避ける“筋”を押さえる
① 相手の求めるゴールを確認する
② 問題の本質に近いところを変える
③ 主体的に振り返り・状況報告する
仕事で指摘やアドバイスを受けたとき、特に忙しくて余裕がない時は、つい「頑張ります」と言ってしまいがちです。
これからは、そのようなその場しのぎではなく、具体的な行動計画を提示してみましょう。
多少ズレていても、真剣に考えている姿勢は必ず伝わりますし、上司やチームも建設的なフィードバックを返してくれるはずです。
「行動を変える」→「振り返る」→「必要なら修正」
このサイクルを回し続ける中で、成果を重視するメンバーや経営層からの信頼も着実に高まっていくでしょう。
是非、チャレンジしてみてください。

