【第1回】新たなチャレンジをする際に把握しておくべきこと

仕事や趣味、学びの分野で、まったく新しいことにチャレンジする。
最初はやる気に溢れて、ワクワクも大きいですが、実際に行動してみると「思いのほか辛い」「頭が回らない」「不安で押しつぶされそう」などと感じるシーンも多いのではないでしょうか。
その結果、「こんな状態をずっと続けるのは無理」「自分には向いていないんだ」と、継続できずに途中で諦めてしまっていませんか?
実はこういった症状は、誰しもが経験する“ごく当たり前の現象”なのです。
この現象をどう考え・対処するか?が、チャレンジを乗り越えられるかどうかの大きな分かれ目になるのです。
そのため今回は、新たなチャレンジに対する心構えと具体的な対策を整理してみました。
1.基本的な心構え:「最初は絶対に辛く感じる、ただし必ず慣れる」と認識する
- 今まで使ったことのない知識や考え方をフル稼働させるため、脳が強い負荷を感じる
- 頭痛・吐き気・不安・苛立ちなど、ネガティブな症状が出やすい
初めて挑戦する領域では、脳が新しい情報をたくさん処理しようとして、フル回転します。
その結果、いつも以上に疲労が溜まって、頭痛や吐き気が起こったり、精神的なストレスから不安やイライラに繋がったりします。
これらはごく自然な反応で、慣れてさえしまえば症状は必ず治まります。
実際、習慣が形成されるまでには平均66日(約2カ月)ほどかかるという研究結果もあります。
個人差はあるものの、“新しい行動や環境に脳が適応し、ストレスが軽減されるまでに3週間~2カ月ほどかかる”のが一般的な目安といわれています。
まずは、この認識を持っておきましょう。
2.対策1:辛い期間が治まるまで、自分の症状を記録する
- 「自分はどんな症状が出るのか?」「どのくらいの期間続くのか?」をメモしておく
- メモを活用することで、チャレンジの時に過去の記録を参考にした計画を立てられる
まずは、慣れるまで約2か月ほどかかる、という情報を参考にして、実際にチャレンジした際の自分の気持ち・症状を毎日メモしておきましょう。
「最初の3日は辛さはなく、勢いに乗れていた」
「4日目から辛さを感じるようになり、徐々に吐き気と頭痛につながっていった」
「2週間くらいで吐き気はおさまったが、頭痛は継続している」
「1カ月後には頭痛も減ってきた」
など、振り返って通しで観察することで、チャレンジする時の自分自身の傾向が、具体的に見えてきます。
3.対策2:辛い期間・症状を見据えた計画を立てる
- 新しいチャレンジが辛い最大の要因は、「どこまで辛い状態が続くのかわからない」から
- あらかじめ“辛い期間”を想定し、その間の過ごし方や、ネガティブ反応への対処法を決めておく
まずは、対策1で把握した記録をもとに、“辛い期間”を設定しておきましょう。
例えば、「開始から4日後~1か月後は、吐き気や頭痛や強めに出るもの」であれば、チャレンジの計画の際にスケジュール設定しておきます。
「今は開始から1週間で頭痛・吐き気が出ているけど、〇月〇日には吐き気が楽になって、〇月〇日には頭痛が治まるはず」と思えるだけで、必要以上に落ち込まずに済みます。
そして次に、ネガティブな反応が出た際の対応を決めておきましょう。
例えば、「頭痛が出たら15分仮眠をとる」「吐き気がしたら20分散歩する」、といった自分なりの対処法を予めいくつか決めておきます。
「予想していた症状に対して、予定どおりに対応できている」という感覚があれば、精神的にも安定します。
人は“わかっていない状態”だと我慢し続けるのが難しいですが、“わかっている状態”だと多少の辛さは我慢しやすいです。
「この期間の辛さは当たり前」と受け入れれば、早々に気持ちを切り替えやすくなるはずです。
4.対策3:慣れないうちは、ゼロから考えないこと
- ネットや書籍で「〇〇 始め方」を調べ、既存のやり方を参考にする
- 完全にオリジナルで挑むと、想像以上に覚えること・考えることが増え、負担が大きくなるので注意
ただでさえ新しいチャレンジは苦痛を伴うのに、やり方までゼロから考えていたら挫折しやすいのは当然です。
まずは、誰かがまとめたネット記事・動画・入門書・ガイドライン・手順をフル活用しましょう。
特に最近は、YouTubeであらゆる分野の入門動画が出ているので、とっかかりには非常にお薦めです。
ちなみにこの時、いくつか軽く見比べてみて、“一番自分に合いそう”と思うものを選ぶことが重要です。
とりあえず薦められたもの・有名なものを選びがちですが、それらが必ずしも自分に合うとは限りません。
もちろん、お薦めのもの・有名なものにはそれなりに理由があり、最終的には非常に有益なケースが多いです。
ただし、「初心者にとって、しかも今の自分にとって合うかどうか?」は、また別の話です。
とにかく最初は、「自分にとってのわかりやすさ」を最重要に考えましょう。
周囲のアドバイスを聞き入れたり、有名なものに目を向けるのは、ある程度慣れてからで良いです。
5.おまけ:仕事は「お金をもらってチャレンジできる」という発想
- 仕事での新しい任務は、お金をもらいながらスキルと実績を高めるチャンス
普通に考えれば、新しいチャレンジというのは学びの段階なので、お金を払ってやるべきことです。
もし自分のビジネスとして行うのなら、必ず金銭的な投資が発生して、しかもそれがしばらくは売上・利益につながらないリスクもあります。
一方、サラリーマンとして仕事で与えられたチャレンジは、給料をもらいながら学ぶことができるので、通常とは逆の状況です。
なので、「なぜ、こんなやったことがないことをやらされなければいけないのか?」、と愚痴るようであれば、それは違います。
「やったことがない、価値をうまく出せない状況」に対してお金がいただけること自体、とてもありがたいことと捉えましょう。
6.まとめ
- 最初の辛さは“想定内”と考える
チャレンジに伴う頭痛や吐き気、不安・苛立ちは、脳がフル回転している証拠です。
慣れれば必ず和らぐので、恐れる必要はありません。 - あらかじめ“辛い期間”を設定した上で、計画と対処法を決める
日々の記録を活用して、「いつ頃、どんな症状が出るのか」を想定しておきましょう。
そして、事前に「こう対処する」と決めておくだけで、不安を大きく軽減できます。 - 慣れないうちは“ゼロから考えず”、既存の方法を参考にする
他者が作ったガイドやノウハウを活用することで、考える負荷を減らして、初期に挫折するリスクを回避しましょう。
チャレンジし始めた時に「辛い」「きつい」と感じるのは、決してそれが不向きだからではありません。
むしろ、脳と心が新しいステージに向けてフル稼働しているサインです。
この事実を理解して、慌てずじっくり慣れていけば、次の一歩は意外とあっさり踏み出せるものです。
是非、“想定内の辛さ”として受け止めて、自分自身を冷静に観察しながらチャレンジを乗り越えてみてください。
