【第4回】課題解決で必要なリーダーシップとフォロワーシップ

あなたの周囲に、ミーティングやディスカッションの場でいつも積極的に発言して、高いプレゼンスを発揮できている人はいませんか?
そして、「どうしてあの人は、いつも有益な意見を出せるのだろう?」「何を意識して発言すれば、あの人のようになれるのだろう?」と考えたことはありませんか?
実は、こういった高いプレゼンスを発揮している人の発言には、大きな特徴があります。
それが、「リーダーシップの発言」と「フォロワーシップの発言」になります。
今回は、ミーティングやディスカッションを前進させるために不可欠な、この2種類の発言について深掘りしていきましょう。
1.解決の糸口を提示する、「リーダーシップの発言」
ディスカッションが行き詰まり、「何か良いアイディアが出てきてくれないかな?」と沈黙が続く状況は、誰しもが経験があると思います。
こういった際に、合ってる・合ってないではなく、とりあえず意見が出ることで参加者の発想が刺激され、一気に新しい提案や議論が引き出されることがあります。
このような停滞を打破するきっかけとなるのが、リーダーシップの発言となります。
具体的には、以下を意識するのが良いです。
- 問題がどこにあるのか?を明示した上で、解決案を提示する
「今は、ここがネックになっていると考えました。それであれば、こういう案を試してみるのは如何でしょう?」と、問題認識と解決案をセットで打ち出すのが効果的です。
問題認識が間違っていれば、それに対する議論に発展しますし、解決案が微妙であれば「この案の方がもっとよいのではないか?」といった議論につながります。
人はロジックを示されると、「そのロジックは正しいか?納得感はあるか?」と思考が働き、自身のロジックとの差異を確認しようとします。
そして、差異がある場合はそれを誰かに伝えたい気持ちが高まるため、結果として発言を促すことができます。 - 否定されても気にしせず、前向きに反応する
上記の通り、「自身のロジックとの差異がないか?」を参加者は考えて発言するので、少しでも差異があると「それはおかしい」「違うと思う」という発言につながりやすいです。
一方、それは参加者の思考・意見を促して引き出せた結果であり、状況としては確実にプラスに向いています。
「なるほど、確かにその観点で考えると、今回のケースには適用が難しいですね。コメントありがとうございます!」と前向きに締めましょう。
これによって否定した発言者は少し罪悪感を覚え、次からはもう少し建設的な表現に変えていこうと意識が変わっていくはずです。
2.チーム全体の盛り上げにつなげる、「フォロワーシップの発言」
リーダーシップの発言が出たとき、誰も反応しないと場は停滞したままかもしれません。
一方、誰かが最初に「面白いですね、深掘りしてみましょう」とか、「そのままは難しいけど、この視点を加えると良さそうですね」などと反応することで、場の雰囲気が大きく変わっていきます。
具体的には、「自分も発言していいんだ」という後押しとなり、他の参加者も声を出しやすくなります。
こういった、リーダーシップの発言に対して最初に反応することで場を盛り上げるきっかけを作るのが、フォロワーシップの発言です。
具体的には、以下を意識するのが良いです。
- 感謝をこめて、建設的な要素を含めて発言する
まず、「貴重なご意見、ありがとうございます」と、感謝を伝えましょう。
その上で、「その方法ならコスト内で実現できそうですね」「この部分は少しリスクが高いので、追加で検討しましょう」など、建設的な視点を付け足すのがよいです。
もちろん、プラス要素が浮かばなければ、「それでよいと思います」「私は賛成です」、とストレートに伝えるのもOKです。
この場合、「うーん、良い気はするけどどうなんですかね?」のような、どっちつかずの発言は避けましょう。
とりあえず、自分の意見・意思を率直に伝えることで、周囲も反応しやすくなります。 - 「No」であっても、議論は前進させる
当然、全てに対して「Yes」を言えるわけではなく、「No」を伝えなければいけないケースもあります。
その場合は、「ここは良いけど、ここはもう少しちゃんと考えた方がよいと思います」「まずは意見を出し合うことが重要なので、正解は気にせずにみんなで意見を出し合いましょう」など、進むべき方向性を具体的に述べられれば、結果的に場の盛り上げにつなげられます。
単に「No」を伝えるだけだと、「否定ばかりで建設的な姿勢を示してくれない」という心証を与えてしまうので、気をつけましょう。
3.リーダーシップとフォロワーシップの両立こそが、主体的な課題解決につながる
「もっと打ち合わせで積極的に発言してほしい」と上長やクライアントに言われたときに、何を言えばいいかわからず悩む人は少なくありません。
また、リーダーシップとフォロワーシップ、どちらか一方だけの発言しかできなければ、議論を前に進められるかは他の参加者次第となってしまいます。
そんな時は、リーダーシップの発言(場を打破する提案・アイデア)とフォロワーシップの発言(提案に賛否や追加要素を示す)の2種類を意識すれば、きっと新しい道が拓けてくるはずです。
是非、「今、この場ではどちらの発言が求められているのか?」を常に考え、積極的に発言してみましょう。
これまでどちらかに偏っていたと感じる場合は、もう片方の発言の割合を意識的に増やすだけでも、周りからの評価は変わるはずです。
4.まとめ
- リーダーシップの発言:場の停滞を打破し、ゴールに向けた解決の糸口を示す。
- フォロワーシップの発言:リーダーシップのアイデアに“火をつけ”、建設的な賛否や追加視点でチームの合意形成を促す。
ミーティングやディスカッションで常に高いプレゼンスを発揮する人は、ただ一方的に思いつきで意見を言っているわけではありません。
「まずは意見を出す(リーダーシップ)」→「他者の意見に対して賛否を含めた有益な反応を返す(フォロワーシップ)」という両輪を、うまく使い分けています。
この2つをうまく組み合わせることで、チームの課題解決力が格段に高まり、あなた自身のプレゼンスも自然と高まるでしょう。
次の打合せでは是非、「今求められているのはリーダーシップか、フォロワーシップか?」と自問しながら、積極的に発言してみてください。
今までにはない、新たな手応えを感じられるはずです。
